嫌なのはホワイトだからじゃない、機会を奪われているからだ

先月くらいから「ホワイトすぎる職場」の記事をよく見かけます。

news.tv-asahi.co.jp

www.nikkei.com

www.businessinsider.jp

職場環境は良くなっているのに若者は「成長できない」といって辞めていく、という現象が取り上げられています。

当事者(一応まだ20代)からすると、「成長できない」という理由は半分嘘で半分本当。もっと率直にいえば「逃げる自由を奪われている」という感覚です。

確かに成長はしたいけど、それは所属している企業のためにではなく、将来自分が転職するのを見越してのこと。なのに今の職場では何かをしたという実績がまったく作れず転職の機会を奪われている。だから「成長」を求めてホワイトな職場を去っていくのではないかと思います。

正直、1日の大半を仕事に費やしているのに何も身についていないというのが私の現状です。何もすることがないまま、責任も負わされることなく、ただ1日中ぼーっとして、定時になったら帰る。傍から見れば暇で早上がりできるなんて羨ましい、と思うかもしれませんが、労働時間に労働が与えられていない状態は自分の存在を否定されているようで、精神衛生上非常に悪い。哲学者のパスカルもこう言っています。

「人間のあらゆる不幸はたった一つのことから来ているという事実を発見してしまった。人は部屋の中にじっとしたままではいられないということだ」(断章139、鹿島茂NHK「100分de名著」ブックス パスカル パンセ』より)

さらに橘玲勝間和代や北野唯我の本を読んでかぶれていると、これからの時代を生きていくには”専門性”、”スキル”、”市場価値”が必要だ、さもなくばお先真っ暗だ、と刷り込まれているのでますます現状に対する焦りが生まれてきます。他の同世代の人も多かれ少なかれ似たような感覚を持っているのではないでしょうか。

ただ私の現職の場合、

  • (そもそも仕事がないから)何もすることがない
  • (他の人は能力が低い自分の仕事でキャパがいっぱいだから)教えてくれない
  • (マネージャーが辞めていないので)誰も責任を負おうとしない
  • (やっぱり仕事がないから)定時で上がれる

のに加えパワハラもなかったことにされたあげくセカンドハラスメントにも遭う、ホワイトの皮をかぶった隠れブラック企業なので、早急に逃げたいと思います。

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